コロナの流行はなぜ今なんだろう…100年先でもなく、10年先でもなくどうして今なのかなと漠然と思い考えているときに出会った本。
2018年の6月に出版されている「自然栽培」の特集です。
心に残ったところをメモしておきます。
善も悪もない「微生物」の世界
地球は、微生物からなる集合体。
水のあるところ、土のあるところはもちろん私たちの身の回りや、体の中も微生物で満ちている。
微生物とは細菌、菌類、アメーバなどの原生動物、ウィルスも含めた、顕微鏡でしか見ることができない生物の総称だ。
私たちの体内に宿る菌の数は100兆個、1000兆個も言われ、体を構成する細胞の数37緒子よりもはるかに多い。
長崎大学熱帯医学研究所教授、山本太郎さんが語る。
ウィルスは、他の生物の細胞を利用して自己を複製させることができる微小な構造体で、厳密には微生物ではない。
流行している新型コロナウィルスの感染力は、私たち人間の肺にの細胞に入り込んで繁殖していく。
専門家たちの分析や研究で、新型コロナウィルスの正体がだんだんと解明されつつある。
新型コロナウィルスがやったこと
たくさんの感染者や死者がでている恐ろしいウィルスであること。
反面、経済活動を自粛せざるをえなかったために、PM2.5などの空気汚染が改善されて空気がキレイになったり、ベネチアでは濁った水がキレイになって魚たちをみることができるようになる。
日本の首都圏では朝のラッシュ時の満員電車が、自粛期間には利用客が減ってガラガラになる。
空気汚染や水質汚染、満員電車などは、私たち人間が対策しようと思ってもできなかったことを、新型コロナウィルスはやってしまう。
新型コロナウィルスは、私たち人間には大きな脅威であり恐怖であるけれども、地球環境に対しては間接的ではあるけど悪いばかりの影響ではない。
良い悪い歯、全体の構成や状況で変わる
昔読んだSF小説を思い出します。
それは、ナポレオンについての話でした。タイムマシーンに乗って、ナポレオンが歴史上に存在しないように画策すると言う話です。主人公はナポレオンがいなくなれば、ヨーロッパで戦争が起きて人がたくさん死ぬことがない、と考えたのです。
タイムマシーンで時代を遡り、計画通りナポレオンを亡き者にしたのですが、それで何が起こったかと言うと、別の人がナポレオンの役割を果たしました。つまりナポレオンの作ったのは彼固有の素質ではなくて、その時代や環境だったと言う結末なのです。
この事例とおなじことが新型コロナウィルスにもいえるのかもしれない。
この時代の環境が人間の命をうばって、経済をストップさせて、汚れてしまった地球をキレイにする必要があるとしたら・・・
人間とってはウィルスの感染や経済の低迷はとても困ることだけど、おなじくらい地球が汚れたままでは困るはず。でも優先順位がすごくつけられている気がする。
ヒトも自然の中の1部。
個別では正しくてもその関係性で善と悪がついてしまう。
人類が生きるために知っておきたい「微生物」の世界。
長崎大学熱帯医学研究所教授、山本太郎さん
この文章に出会ったことで、新型コロナウィルスはこのタイミングできた必要性があるのだと感じました。時間を戻しても何もできないから、今このタイミングなのでしょう。
いまからでもできることをやっていきたいと思うきっかけになる本でした。